葬儀・家族葬ブログ
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マナー
2024/09/18
供花のマナーや手配方法について解説します
祭壇を彩ったり棺に花を添えたりと、葬儀にはお花が欠かせません。
中でも、故人のご冥福を祈るために親交のあった方が贈る花を供花(きょうか)といいますが、最近は親しい方のみで葬儀を執り行う家族葬が主流になり、葬儀に参列できない方々が弔意を示す方法として供花を贈るケースも少なくありません。しかし家族葬では供花を贈ってはいけない場合もあるんです。
今回は、家族葬で供花を贈る際に注意することや供花の手配方法、そしてお返しはどうするかについてもお伝えします。
供花とは
供花(きょうか・くげ)とは、故人の冥福を祈り捧げられる花のことで、故人と親交の合った個人や会社などから贈られます。スタンドタイプやアレンジメントされたものなど種類があり、贈り主の名前が立札に記されてお通夜や告別式の会場、祭壇の後飾りとして飾られます。
枕花と供花の違い
枕花は亡くなって間もないうちに、いち早く訃報を知った近しい関係の方が贈るもので、故人の枕辺に供えられるものです。
献花と供花の違い
献花はキリスト教の葬儀で、仏式の焼香にあたる儀式として参列者一人一人が祭壇に捧げる花のことをいいます。供花は弔意を示すものですが、献花にはお別れを伝えるという意味合いがあります。
家族葬ではほとんど見られない花輪
従来の葬儀では円状に造花が飾られたスタンド型の花輪が会場の外に飾られていることがありました。花輪も供花同様に弔意を示すために贈られるものですが、葬儀が行われていることを大々的に知らせる役割も果たしていました。しかし一般の参列者がいない家族葬では、このような花輪が贈られるケースはほとんど見られません。
家族葬で供花を贈る際に気をつけること
供花辞退の意向がある場合は贈らない
家族葬は、ご家族や故人と親交の深かった方々のみに参列者を限定して執り行うご葬儀です。そのため訃報を知った方全員が参列できる従来のご葬儀とは違い、参列できるのは招待された方のみです。そもそも家族葬は「葬儀にかかる負担をできるだけ軽減したい」「親しい方々だけでゆっくりお別れがしたい」というお気持ちから選ばれる方が多いので、お返しに気をつかわずにすむように香典や供花・供物などを辞退されるご家族様も多いですが、辞退の意向がある場合はお贈りしないのがマナーです。辞退の意向は直接伝えられることもありますし、あらかじめ案内状に書かれてあることもあります。
贈る前に一報を入れる
もし辞退の意向が伝えられていない場合でも、供花を贈る際は「お贈りして良いか」を確認することをお勧めします。家族葬の会場は小さい会場やご自宅で行われることもあるので、飾るスペースに限りがあるためかえって迷惑になってしまうことがあります。
返礼辞退の意向を添える
家族葬を選ばれたご家族様は、葬儀にかかる手間を省いて心おきなくお別れをしたいと思っている方が多いため、供花をお贈りする際には返礼辞退の旨を添えておくとよいでしょう。そうすることで、贈られたご家族様のご負担を少しでも軽くしてあげることができます。
遺族・親族の供花は喪主が取りまとめて依頼することも
家族葬に参列されるご遺族・ご親族の供花は喪主が取りまとめて葬儀社に依頼することも多いです。そうすることで、参列者間で負担のバラつきがなくなる他、連盟で供花を出しやすくなるなどのメリットがあります。親族・遺族の方はまず喪主に供花をどうするか確認しましょう。
家族葬で供花を贈るタイミング
供花をお贈りしてもよいという確認が取れたら、次は「いつお贈りするか」です。ただしあまり早く送りすぎると準備をしていたと思われるのでよくありません。
●お通夜・告別式を2日日間で行う一般的な家族葬の場合
お通夜の一日前に手配し、通夜当日に届くようにする。
もし間に合わない場合は、告別式当日に届くようにする。
●告別式と火葬を一日で行う一日葬の場合
告別式の2日前に手配し、告別式当日に届くようにする。
もしも手配が遅れてしまった場合でもお通夜や告別式に間に合わせるように届けてもらえる場合もありますので、念の為葬儀社などに急ぎで手配できないか確認してみましょう。
それでも間に合わなかった場合は、初七日〜四九日の間にご自宅にお花をお送りし、御霊前にお供えしてもらいましょう。
供花の手配の仕方
供花を贈る場合は、喪家から実際に葬儀を執り行う葬儀社を聞き、その葬儀社に「供花を贈りたい」と伝えてから手配します。
葬儀社によっては会場の統一感を演出するため、他の葬儀社や花屋からの供花をお断りしているところもあります。まずは葬儀社に一報を入れ、喪家の宗教・宗派を確認してから手配しましょう。もし故人の好きだった花を取り入れたいなどの意向があれば、その旨も事前に伝えて注意すべきことがないかを確認しておきます。
また、供花を注文する際には
☑斎場名
☑喪家の名前
☑葬儀日時
☑立札に記載する名前
を聞かれますので、あらかじめ確認し控えておきましょう。
供花の注文はどこでする?
①葬儀社に依頼する
葬儀を執り行う葬儀社に依頼するのが一般的です。葬儀には宗教・宗派が関係してきます。葬儀を行う葬儀社であれば、そのご家族の宗派に合い、なおかつ会場の雰囲気にも合ったお花を用意してくれるので安心です。
②花屋さんで注文する
葬儀社の許可を得ていれば花屋さんで注文することもできます。葬儀社に確認した注意点を踏まえて商品を選びましょう。花屋さんで注文するメリットは、故人の好きだった花を入れるなど希望を取り入れやすい点です。
③インターネットで注文する
葬儀社の許可を得ていればインターネットで注文することも可能です。葬儀社に確認した注意点を踏まえて商品を選びましょう。ネット注文はオンラインでいつでも手軽にできるのがメリットです。
そのほか、供花に関するマナー
・供花は一対でおくる?一基でおくる?
以前は供花は一対(2基を左右対にして)贈るのが一般的でしたが、最近は一基のみを贈るのが一般的です。特に家族葬の場合は会場もそんなに大きくはないため、一対で贈るとご迷惑になることもあるので注意しましょう。
・連名で贈る際の札名記載はどうすればよい?
供花を連盟で贈る場合の札名の書き方については以下の通りです。
①家族・親族で贈る場合
〇〇家一同|〇〇家親族一同|兄弟一同|子ども一同など
②友人同士で贈る場合
〇〇大学 友人一同|〇〇高校〇年〇組 一同|〇〇中学 〇年〇組 保護者一同など
③会社で贈る場合
株式会社〇〇 〇〇部一同|株式会社〇〇 〇〇部有志一同など
・供花のお返しはどうすればいい?
こちらは供花を受け取ったご遺族側の対応についてのマナーです。
基本的に家族葬では供花のお返しは不要でお礼状のみを送ればよいという考える方が多いようですが、返礼辞退の記載がない限りは、お礼状と一緒にささやかなお品もお贈りすると、より感謝の気持ちが伝わります。またお贈りするものとしては、香典返しと同じで消えもの(焼き菓子・紅茶・海苔・洗剤など)がよいとされています。
ご葬儀で供花を贈る際には、喪家や葬儀社への確認をした上でお贈りする必要があります。また、供花辞退の意向がある場合は贈らない、お贈りする際には返礼辞退を添えるなど、家族葬ならではの心遣いも必要だということがわかりました。供花は故人のご冥福をお祈りするとともに、自身の弔意を伝えるのに適した贈り物ですが、マナーを守ったものでなければ、たとえ善意であっても相手にとっては失礼に当たってしまうことがあります。そうならないためにも、きちんとマナーを理解したうえでお贈りしましょう。
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