葬儀・家族葬ブログ
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ご葬儀のこと
2025/01/27
神社とお寺の違い〜参拝方法、宗派の解説〜
神社とお寺の違いを知っておこう
神社とお寺は似ているようでまったくの別物です。見分け方としては、入り口に鳥居があるのが神社で、両脇に仁王像を携えた山門があるのがお寺となります。神社は神道、お寺は仏教のための宗教施設で、それぞれの死生観や文化の違いから、神社とお寺の参拝方法や建築様式、そこに勤める宗教者の役割などにも違いがあります。
同じように葬儀にも神式と仏式があり儀式の内容も異なるため、葬儀を行う上では、その違いも知っておくことが大切です。葬儀社では、さまざまな宗旨宗派に対応した葬儀を行うことができますが、事前相談を利用して確認しておくことで、スムーズに葬儀を執り行うことができます。
神社とお寺は宗教が違う
日本人にとってどちらも身近な存在である神社とお寺ですが、この2つはまったくの別物で、その違いは宗教にあります。神社は神道の神を祀り、お寺は仏教の信仰の対象となる仏像や曼荼羅などを祀る宗教施設になります。ちなみに神道とは日本古来の民間信仰で、仏教は6世紀半ばごろに日本に伝わってきたブッダを開祖とする外来宗教です。
仏教の伝来以降日本では、神道と仏教をミックスさせた神仏習合思想が育まれてきましたが、明治時代に入り、政府が「神仏分離令」を発令してから、この2つの宗教を明確に区別するようになりました。
神社とお寺の参拝方法
神社とお寺では参拝方法も異なります。例外もありますが、
神社は「二礼・二拍手・一礼」
お寺は「一礼・合掌・一礼」
が基本となっています。
神社の建物の特徴として、入り口に建てられている「鳥居(とりい)」が挙げられます。鳥居は神の領域と俗世との境界を表しており、神社のシンボルともいえる存在です。
一方で由緒あるお寺の入り口には山門(さんもん)があり、その両脇に寺の守護神として仁王像を携えていることが多いです。鳥居と山門は、鳥居が2本足で屋根がないのに対して、山門は4本足で屋根があるというように見た目の違いが明確ですので、神社とお寺を見分ける手掛かりにするとわかりやすいかもしれません。
また神社にないものとして、お寺にはお墓があることが挙げられます。すべてのお寺にお墓があるというわけではありませんが、檀家を持つお寺には寺院墓地があります。一方、神道では死を穢れと見なすため、基本的に神社にお墓を建てません。
そして神社とお寺には建築構造の違いもあります。神社には鳥居のほかに参道や手水舎、本殿があり、参道を通って鳥居をくぐり手水舎で手や口を清めてから本殿にお参りをします。一方お寺は、仏像など礼拝の対象を祀る「伽藍(がらん)」と、僧侶の住まいである「僧房(そうぼう)」に分かれており、伽藍には塔や金堂、講堂などが配置されています。
ところで、神社やお寺にお参りに行ったら、手を合わせて願い事をすると思いますが、願い事にも違いがあることをご存知でしょうか。基本的に願い事は現世の幸福を願うものですが、神社では参拝をすることで穢れを清めることができるとも考えられています。またお寺の場合は、祀られているご本尊によって死後の極楽浄土での幸福を願うのか、現世の幸福を願うのかが異なります。お寺への願い事は、現状をより良いものにしていく誓いのような意味合いが強くなるのも特徴です。何気なく手を合わせていたお参りにも、神社とお寺でニュアンスの違いがあることを、頭の片隅に入れておいてください。
神社は神様がいる場所
神社は日本固有の宗教である「神道」に基づく宗教施設です。ここでは、より深く神社について掘り下げてみたいと思います。神道は日本人の暮らしの中から自然発生的に生まれた宗教で、信仰の対象は、「八百万の神(やおよろずのかみ)」です。いわゆるキリスト教や仏教のような一神教とは異なり、海の神、山の神、衣食住の神、国土開拓の神というように、古代の人々は森羅万象あらゆる事物の中に神々を見出し崇拝してきました。そのため神道には経典もなく教祖もいません。
また、一部の歴史ある神社では山そのものを御神体とする神社もありますが、神社の信仰の対象となる御神体は、剣、玉、鉾(ほこ)などが多く、外からは見ることができない場所に祀られていることがほとんどです。
次に、神社に勤める宗教者についてですが、神社には「神主(かんぬし)」や「巫女(巫女)」がいます。神主の正式名称は「神職(しんしょく)」といい、神社において祭事や社務、祈祷などを行なう人のことをいいます。そして、それを補佐する立場の女性を巫女といい、巫女は未婚の女性であることが条件とされています。
お寺は仏教のための場所
お寺は、仏教のための宗教施設で、「僧侶」や「尼(あま)」などが住み、修行をする場所でもあります。仏門に入った男性を僧侶またはお坊さんと呼び、女性を尼僧または尼さんと呼んでいます。
そもそも仏教はブッダを開祖として、飛鳥時代に日本に伝来した外来宗教です。その教えを民衆に広める場所となったのがお寺なのです。お寺の本殿には、ご本尊として信仰の対象となる仏像や曼荼羅が祀られています。神社の御神体と違い、お寺のご本尊は私たちの目にふれる場所に祀られているところも特徴の一つです。祀られているご本尊は、阿弥陀如来や大日如来、お釈迦様など宗派や寺院によっても異なります。
葬儀も神道と仏教では違いがある
葬儀は、故人様の信仰していた宗旨宗派に基づいて行われますが、神社やお寺に違いがあるように、葬儀にも宗教に基づく違いがあります。神道に基づく「神式(しんしき)」の葬儀と仏教に基づく「仏式(ふつしき)」の葬儀では、儀式の内容にも違いがあるため、葬儀を執り行う際には、葬儀社に故人様の信仰する宗旨宗派を伝えて対応してもらうことになります。
神道の葬儀
神道の葬儀は神式といわれ、「神葬祭(しんそうさい)」として2日間かけて執り行われます。前述の通り神道では死は穢れと考えられているため、葬儀は神社ではなく斎場またはご自宅で行われます。また神道では、亡くなった方は神様となり子孫を見守ってくれると考えられているため、葬儀は故人様をその家の守り神として奉り、穢れを清め、日常を取り戻すために行われます。
具体的な内容ですが、1日目の「通夜祭」では、雅楽の演奏や祭詞の奉読が行われ、その後、故人様の御霊(みたま)を霊璽(れいじ)に移す「御霊移し(みたまうつし)」が行われます。そして2日目は「葬場祭」として、故人様とご遺族が最後のお別れをするための儀式が行われ、弔辞奉読や祝詞奉上などが行われた後、火葬され再び自宅へと帰られます。ご自宅へ戻られたら、霊前にて神葬祭が終わったことを奉告する「帰家祭」が行われ、宴が催されるのが一般的です。
また神道では、ご逝去日も含めて50日目に当たる日が忌明けとなるため、そのタイミングで「五十日祭」が行われ、お骨は埋葬されます。
神道の葬儀である神葬祭や五十日祭では、参列者全員で「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」が行われます。これは仏式の焼香に相当するもので、ご遺族や参列者が順番に玉串(榊の枝に紙垂をつけたもの)を祭壇に捧げる儀式のことをいいます。
仏教の葬儀
仏教の葬儀は仏式といわれ、基本的には神式と同じように2日間かけて行われます。しかし神式の葬儀が故人様を家の守護神として奉るための儀式であるのに対し、仏教の葬儀とは、故人様の冥福を祈り、無事極楽浄土へ行けるように送り出すための儀式と考えられています。
具体的な内容ですが、1日目は「お通夜」として、近しい方々が集まり、故人様との最後の時間を過ごすための儀式が行われ、2日目は「葬儀・告別式」として、故人様の死を悼み、別れを告げるための儀式が行われます。そして葬儀・告別式の後に、ご遺体は火葬され、骨壷へと収められたのちに自宅へと帰られます。自宅へ戻られたお骨は、忌明けとなる四十九日までご自宅に祀られ、その後四十九日法要の後などに納骨式が執り行われ埋葬されることになります。
仏式の葬儀では、お通夜、葬儀・告別式、四十九日法要における宗教儀式として、僧侶による読経や参列者による焼香が行われます。焼香とは、香木を砕いて粉末状にした抹香を香炉にくべる儀式のことです。
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