葬儀・家族葬ブログ
BLOG
ご葬儀のこと
2025/06/10
喪章の役割や付け方を解説
喪章とは黒い布でできたリボンや腕章のことで、お葬式の際に喪主や親族といったご遺族側が身につけるものです。喪章をつける人の範囲に特にルールはありませんが、故人様からみて4親等までの親族を目安につけることが通例となっています。
ただしあくまで通例ですので、ご遺族の判断でそれ以外の親族や、葬儀の受付スタッフがつける場合などもあります。一般的に受付スタッフは、ご遺族ではなく近所の方や会社の同僚などが務めることがほとんどですが、ご遺族側のスタッフであることを表す目的で、喪章をつける場合があるようです。
このように喪章はご遺族側であることを表す象徴としても機能しています。また喪章は必ずつけなくてはならないものではなく、あくまで選択肢の一つであることを念頭に置いておきましょう。もし、葬儀を執り行う立場で、喪章をつけるべきか、あるいは誰に喪章をつけてもらうべきかなどで迷われた場合は、葬儀社に相談してみるのがよいでしょう。
喪章の役割
喪章は、故人様への弔意を表すために喪家側がつけるものですが、先に触れたとおり、喪家と一般参列者を区別するという役割も担っています。
というのも、明治時代に入って西洋化が進むまでは、喪主や親族は故人様と同じく白い喪服を着用するのが一般的だったため、喪家と一般参列者を色で簡単に識別することができていました。しかし現代では喪家も一般参列者も同じ黒い喪服を着用しているため区別がつきにくく、喪章をつけて区別するようになったといわれています。
ちなみに正式な喪服(正喪服)を着用していれば、喪章を付けなくても問題はないという考え方がありますが、これは、正喪服がご遺族様のみが着用することのできる最も格式の高い喪服であるため、一般参列者と喪家の区別が明確になるという理由からです。
また、参列者が身内中心の家族葬の場合などには、そもそも一般参列者がいないことから、喪章をつけないことも多くなっています。
喪章の付け方
喪章は、「リボン型」と「腕章型」の2種類があり、腕章型は左腕に、リボン型は左胸の位置につけるのが一般的です。いずれも左側につけるのが定位置とされていますが、これは本尊から見て右側が上位に当たるという仏教の考えに由来しています。つまり仏壇に向かって左側が位が高いことになるため、左側に喪章をつけることで、故人様への最大限の弔意を表すことができるというわけです。
リボン型の喪章について
リボン型の喪章は、白と黒、または黒一色が使われるなどデザインが豊富です。バラの花のようなデザインのものもあれば、安全ピンにリボンを装飾しただけのシンプルなものもあります。またつける位置は左胸の下の方になります。
腕章型の喪章について
腕章型の喪章は、ポリエステルなどでできた10cm幅くらいの太くて黒い布製のものが一般的です。基本的に装飾はありませんが、場合によっては白く家紋が印刷されていることもあるようです。腕章型の喪章には、安全ピンでとめるタイプと、マジックテープでとめるタイプがありますが、喪服を傷めないためにもマジックテープでとめるタイプのものがおすすめです。またつける位置は、左腕の肘よりも上の部分になります。
喪章はどこで買えますか?
喪章を手に入れたいと思ったら、最も手軽で確実な方法は、葬儀社に依頼することです。葬儀社では1個100円〜などで販売していますので、まずは単価を確認してみるとよいでしょう。
それ以外には、仏具店で購入したり、ネット通販で取り寄せることも可能です。会社組織などであれば社葬をすることもあると思いますので、その時に備えて備品として大量に購入しておくのもよいかもしれません。またコストを抑えたいということであれば、自分たちで手作りする方法もあります。最もシンプルなリボン型であれば、安全ピンに黒いリボンを取り付けるだけなので簡単に作ることができます。
喪章をつけてもスーツは喪服にならない
喪章は、弔意を表すためにつけられるものですが、喪章単体で弔意を表すことはできません。というのも、一部のマナー本などでビジネススーツやリクルートスーツに喪章をつければ喪服の代わりになるとする考え方が見受けられるのですが、それはまったくの間違いなので注意しましょう。 喪章は、喪家側が喪服につけるものであり、そもそも一般参列者がつけるものではありません。
喪章については葬儀社に事前相談
ご自身が喪主や遺族の立場で葬儀を執り行う場合、喪章をつけるかつけないか、あるいはつける人の範囲をどこまでにすべきかで迷われることがあると思います。そのような場合は、まずは葬儀社に相談してみましょう。葬儀社なら、これまでたくさんの葬儀に携わってきた経験から、的確なアドバイスをしてくれるでしょう。また相談する際には、葬儀社の事前相談を活用するのがおすすめです。
-
葬儀のご依頼・ご相談でお急ぎの方
コールセンター
通話・無料相談
24時間365日対応